赤ちゃんに水素水

水素水業界 VS 国民生活センター

2017年3月上旬に、消費者庁から特定の水素水製品を販売する会社に対して、景品表示法違反(優良誤認)における措置命令を出しました。
国民生活センターのホームページでも、水素水業界への調査結果や対応について注目されています。

事の始まりは、2016年6月に発表された国立健康・栄養研究所による見解。
その内容をまとめると以下のようになります。

水素分子はペットボトルなどの容器では時間の経過と共に抜けてしまうので、アルミパウチなどの抜けにくい容器に入れる必要がある。

活性酸素を除去、がん予防、ダイエット効果など、有効性についての十分なデータは見当たらない。

現時点での水素水における有効性や安全性は、なんからの疾病を持つ患者に対しての研究結果なので、これが健康な人に同様にあてはまるかどうかはわからない。

国立健康・栄養研究所は栄養と健康に関する国の研究機関であり、厚生労働省の外郭団体。
つまり、国立健康・栄養研究所が出す言葉は、国の考え方ということでもあります。
それをきっかけに、消費者庁が所管する独立行政法人国民生活センターは2016年12月に、水素水のテスト結果を公表。

これに対して水素水業界側が異議が寄せられ、その内容が2017年1月に国民生活センターのホームページに掲載されました。その内容としては、以下のような内容です。

テストに使われた水素水製品に効果がないように受け止められる内容だ。

測定方法の定義が確立されておらず、会社によって測定条件が違う。これは正しい測定方法なのか?

国民生活センターが検体として選択した製品、さらに対象製品が、風評被害を受けることを強く懸念しています。

国民生活センターでは、トータル的な見方から、生活に関わる寄せられた情報について調査・研究する機関。
今回の水素水のテストでは、未開封のまま20℃で1カ月間保管、開封後に蓋を閉めて放置、生成器で作った水をコップに移し替える…など、特定の条件での水素水濃度の低下を調べています。

これらの状況では、水素水濃度が低下してしまうと認識しているメーカーもあるため、それに対して不服を申し立てしたくなるのも無理ないもの。

水に溶け込んでいる水素水は、密閉しないと空気中に逃げてしまうので、アルミパウチなど密閉性の高い容器に入れて防いでいます。また、温度が高すぎるのも良くないので、冷暗所での保存を進めているメーカーもあるほど。

こうした注意が必要な水素水製品にとっては、まさに揚げ足をとられているようなテストにも見えるのです。
ただ、事業者は、国民生活センターに対して反論することはできますが、国立健康・栄養研究所にはできません。そして、国民生活センターとしては、医薬品医療機器等法や健康増進法、景品表示法に抵触している可能性を指摘している…という事なのです。

まだ十分なデータは出そろっていない

水素水の効果についてはいろんな見解がでています。
ただ、体調や体質、目的、製品の品質や飲み方は異なりますので、すべてが同じような効果が得られるのは難しいのかもしれません。全く効果がないと感じる人がいれば、その反対に効果があると感じている人も。

また、水素水の研究はまだまだ発展途上であり、今も進行中のもの。
データは十分とはいえませんので、法律的には「効果あり」とはいえない状態であるということでもあるのです。